今日より少し前、僕は『トンボ』を探すため「萩の台公園」という公園に出かけていた。

萩の台公園には池があり、皆からは「トンボ池」と呼ばれるぐらい、季節になるとトンボがよく飛んでいる。

1年ぐらい前、僕はとあるガチャガチャでトンボのガチャを引いてから、密かに「トンボ熱」が灯っていた・・・。

しばらくは、そのフィギュアや図鑑なんかで満足していたのだが、次第に実物を見てみたくなり、今では「写真」を撮りたいと思うほどになっていた。

最初はそこらじゅうにいる『アキアカネ』を追っかけていたが、他の種類のトンボも撮ってみたくなり、その日、萩の台公園のトンボ池に足を運んだ。

「トンボ池」と呼ばれるだけはあり『シオカラトンボ』や『チョウトンボ』など様々な種類のトンボがいて、僕は終始大興奮。

その日特に目についたのは、『アキアカネ』よりも体が真っ赤な『ショウジョウトンボ』だ。

(上の写真が『ショウジョウトンボ』)

翅を除く、頭から尾の先まで真っ赤なトンボ。

名前の「ショウジョウ」とは、古典書物に記されている伝説上の動物の名前であり、このトンボの赤色がそれに似ているということから名前がつけられたらしい。

まるで何者かに塗られたかのように、真っ赤なトンボ。

見つけた時はしばらくその赤色に心を奪われ、僕はただ眺めていた。

しばらくして我に帰り、カメラを構えて、ゆっくり近づく。

比較的写真を撮りやすいと言われている通り、撮影の成功率は高かった。

ちなみにこの日は見つけられなかったが、このトンボの『メス』は赤くないらしい。

なぜ、オスだけこんなに赤いのだろうか?

きっとメスに向けた『恋の情熱』なのだろうと思う。

なんにせよその情熱は、人間の僕にも届いた気がした。

・・・トンボにとっては、ありがた迷惑だろうけど。